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法律の隙間 行政処分を合法的に逃れちゃうケース


【日本の中の外国】
各種法令によるルールを事業者が逸脱すると、その度合に応じた行政処分が下る事があります。
軽い場合には報告書、顛末書、始末書程度。
厳しい場合には「勧告」「命令」となります。さらに悪質だと行政罰ではなく刑事罰に行くでしょう。
これらは当然ながら日本国内において、日本の国内法に基づき、法人であれば日本国内に存在する登記されたその本店=本社に対して実施されます。
日本で活動しているからと言ってアメリカの本社に行政処分は掛けられません。当たり前の話ですね。
ところが、日本国内の事業者でありながら本社が「外国」にある場合があります
厳密には、「法的に外国」です。
そうです。各国の大使館がありますね。大使館の敷地内はウィーン条約によりその国の法律が適用される事になっています。
たまに大使館に駆け込み亡命する映像がマスメディアに登場しますが、あの映像通り敷地をまたぐと強制的に手を出すことはできなくなります
その手出しができないっぷりはどの程度かというと、アメリカは在外の大使館に武装した海兵隊を常駐させちゃうくらいです。勝手に米軍基地を作る事はできませんが、大使館の敷地内はアメリカの法律が適用されるので、それを理由に兵士を置いちゃっても問題ない訳です。

そして、在日本大使館内に自国企業向けにアパートを貸し出している国があるのです。
ここを法人の本店として法務局に登記することは問題なく受理されます。
すると、この法人が法令に定めるルールを逸脱した場合、法人の本店に対して行政処分を掛けようにも、そこは日本の中の外国こと大使館の敷地内なのです。
つまり、日本国内で活動する日本の法人でありながら行政の監督権が及ばない聖域が存在するのです。
大使館の敷地内に対して日本の国内法に基づいた行政処分はできません。
よほど重大かつ悪質なケースであれば当該国に協力を求めるなどするでしょうが、それでもやはり「お願いします」という形になってしまいます。
ましてや、始末書レベルの軽微な問題であれば、外交ルートで働きかけるのは現実的ではありません。

こうして、恐らくは当該法人も意図せずして(悪意なく)行政処分を逃れてしまうのです。



【対策案】
各国の大使館敷地内を本店として登記すればこういった問題が出るのは明らかなので、登記できないようにするしかないと思いますし、そうすべきです。
所管は法務省になりますでしょうか。



【大使館側の認識は?】
大使館は敷地内に日本の国内法が及ばない事は分かりきっているはずです。
そこに少なからず各種責任を負う法人の本店を置くことの意味も分からないはずがないのですが。
率直に申し上げると、迷惑です
これまで割りと良い印象であった友好国ですが、この無作法っぷりにだいぶ印象は悪化してきています。



【実際に行政処分を断念したケースは?】
ノーコメントです。
あった、とは申しませんが、無かった、とも申しません。



この会社はほんの1例です。複数の企業が入居しています。
2016年7月30日housukima01

2016年7月30日housukima02
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