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WIMAのラジアルPPSフィルムコンデンサは赤色です(回答)

(質問回答編)

WIMA製の黒い箱型コンデンサが存在するのはよく知られていることだと思います。
しばしば「Black Box」と印字されていたりするコレは、アジア圏向けのポリプロピレンフィルムコンデンサのようです。
通常のMKSなどとは印字の様式が異なるのですぐ見分けが付きます。
ところが最近、MKSなどと印字の様式が同じ、かつ黒い箱型コンデンサがちらほらと目につくようになりました。
これをWIMA社のメタライズドPPSフィルムコンデンサ、MKI-2である、として販売されている事があるのですが、それは間違いです。
SMD-PPSが真っ黒なので混同しているのかもしれませんが、恐らくは売り手の「希望的バイアス」が大きく影響したと考えます。
それは間違いであるという証拠も掲載します。
※希望的バイアス:真っ黒のコンデンサは何であろうと考える際、PPSフィルムコンデンサなら割高で売れる、という思いがその結論に間違った影響を与えている。



2016年6月11日wimamki00

これが問題のWIMA社製、真っ黒コンデンサです。
販売者は「PPS MKI2である」として、1%未満でマッチしているとはいえ、2個で11.90USDと異例の高額を提示しています。



【ここから上の画像がMKI-2 PPSフィルムコンデンサではない証明】
下記のような文献が存在します。
普通に販売されている非磁性体のメタライズドPPSフィルムコンデンサは宇宙機材用として適するか、を簡単に検証しているもので、オーストリアの研究機関とWIMA社の共著です。
----------------------------------------------------------------
COMMERCIAL NON-MAGNETIC METALIZED POLYPHENYLENE-SULPHIDE FILM CAPACITOR FOR SPACE APPLICATION

I. Jernej(1), R. Wilhelm(2), W. Magnes(1), R. Gottselig(2) and A. Valavanoglou(1)
(1) Space Research Institute (IWF) Austrian Academy of Sciences Schmiedlstrasse 6
A.8042 Graz
Austria Email:irmgard.jernej@oeaw.ac.at
(2) WIMA
Besselstrasse2-4
D-68219 Mannheim
Germany Email:roland.wilhelm@wima.de, rolf.gottselig@wima.de
----------------------------------------------------------------

2016年6月11日wimamki01
2016年6月11日wimamki02

この文献で使われているコンデンサは、WIMA社のMKI-2、メタライズドPPSフィルムコンデンサである、と明記されています。



2016年6月11日wimamki03

上の画像は文献内に掲載されている、検証実験に用いたMKI-2です。
赤いケースであることが明白です。



2016年6月11日wimamki04

同様に掲載されている画像です。「metal plate」によって温度を変化させるセットです。
こちらでもMKI-2は赤いケースであることが明白です。



2016年6月11日wimamki05

WIMA社公式のMKI-2 PPSフィルムコンデンサのデータです。
色は赤、と明記されています。



【まとめ】
ラジアル品ですと、PPSフィルムコンデンサは黒系が多いですが、必ず黒というわけではないので気をつけましょう。
黒系のメーカーとラジアル製品:日本企業時代のニッセイ AHS(中国企業に乗っ取られた後はオレンジ色に変更)、ルビコン H2D、RIFA/EVOX SMR(KEMET買収後は白系に変更)、東信工業 PPSC PPSD PPSO、など。
なお、中国企業が乗っ取り後に成立したニッセイ(日精)製品の品質は誘電正接の悪化など、品質の悪化が顕著であることが確認されています。
デザインの変更が無いMMTなどでも見分け方は比較的簡単で、中国企業になってからの製品はその表面がボコボコと粗造であるなど、見るからに低品質である事が分かります。






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