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ハイブリッド車・アイドリングストップ車に有機モリブデンはイマイチ


※意味がないわけではありません。
参考文献:自動車用潤滑油および添加剤による摩擦制御技術に関する研究 遠山護


【油温と回転数による】
参考文献における条件
油温:50℃、90℃、130℃
回転数:〜6000rpm

・有機モリブデン(以下MoDTC):130℃かつ2000rpm以下の領域で最も優れている。
・エステル:50℃、90℃の全ての領域および130℃かつ2000rpm以上の領域で最も優れている。
・上記2つを混合:競争的に吸着・反応となり(相乗的な効果は無い)、両者の真ん中の特性となる。

2017年8月29日modtchyb01
出典:自動車用潤滑油および添加剤による摩擦制御技術に関する研究 遠山護

2017年8月29日modtchyb02
出典:自動車用潤滑油および添加剤による摩擦制御技術に関する研究 遠山護

2017年8月29日modtchyb03
出典:自動車用潤滑油および添加剤による摩擦制御技術に関する研究 遠山護




【ハイブリッド車・アイドリングストップ車の油温データから】
2017年8月29日modtchyb04
出典:カストロール

カストロールが提示しているデータによれば、ハイブリッド車の油温はだいぶ低いようです。
頻繁に停車する状況のアイドリングストップ車も油温は低いものと考えられます。
この場合、MoDTCを添加しても通常の車ほどには効果が得られません。



【まとめ】
ハイブリッド車・アイドリングストップ車用のエンジンオイルに敢えてMoDTCを添加する意義は比較的小さいと言えます。
近年のハイブリッド車向け低粘度オイルに過塩基性カルシウムスルホネートが添加されているケースがある理由として、油温が低い事によりMoDTCから生じる二硫化モリブデンが少なく、その少ない二硫化モリブデンを表面に留めて効果を発揮させるためと推測されます。
低油温車用としているワコーズの「エコカープラス」は謳い文句から、このあたりを意識してMoDTC等を使用していない商品に思えます。
※過塩基性カルシウムスルホネートの潤滑に関わる作用(於エンジンオイル(http://uskd.blog.fc2.com/blog-entry-231.html



【その他】
相乗作用がない添加剤の場合、混ぜるとむしろ得策ではない場合があることも分かります。
例えば充分な量のエステルを含有するオイルの場合、MoDTCを添加すると油温130℃かつ低回転での摩擦は低減されますが、それ以上の回転数ではエステルのみよりもむしろ摩擦が強くなります。
もっとも、多数の添加剤が配合されているはずですので、このグラフ通りとはいかないとは思います。






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