記事一覧

過塩基性カルシウムスルホネートの潤滑に関わる作用(於エンジンオイル)

(2017年8月28日 加筆・修正)
参考文献:自動車用潤滑油および添加剤による摩擦制御技術に関する研究 遠山護


【過塩基性カルシウムスルホネートの潤滑に関わる作用】

・MoDTC濃度が高い場合
二硫化モリブデンの総生成量↑
(MoDTCと競争的に摩擦面に吸着する為)ZnDTP、過塩基性カルシウムスルホネートの吸着↓反応↓
→ それら由来の リン酸化合物↓ 酸化亜鉛↓ 炭酸カルシウム↓ 酸化カルシウム↓
→ 二硫化モリブデンが金属内部へ拡散する

・MoDTC濃度が低い場合
二硫化モリブデンの総生成量↓
(MoDTCと競争的に摩擦面に吸着する為)ZnDTP由来の リン酸化合物↑ 酸化亜鉛↑
過塩基性カルシウムスルホネート由来の 炭酸カルシウム↑ 酸化カルシウム↑
これらが摩擦面において、二硫化モリブデンの金属内部への拡散を抑制→表面に存在する二硫化モリブデン↑


・MoDTCが沢山ある場合、生じる二硫化モリブデンが豊富な為それにより潤滑が得られる(多少金属内部に拡散する)。
・MoDTCが少ない場合、生じた二硫化モリブデンが過塩基性スルホネートにより金属内部に拡散することを抑制されて表面に留まる事により潤滑を維持する。


2017年8月26日basesulf01
出典:自動車用潤滑油および添加剤による摩擦制御技術に関する研究 遠山護



【表面粗さ増大と境界摩擦係数の低減】
ーーーーーーーーーーーー引用ーーーーーーーーーーーー
接触面粗さを形成する無機反応被膜の上に、更に過塩基性Ca-スルホネートおよびFM による有機吸着膜が形成されていると推察される.境界摩擦係数の低減は、下地鉄に比べてせん断抵抗が小となる有機吸着膜を摩擦面最上層に生成したことに起因すると考えられる。
ーーーーーーーーーーここまで引用ーーーーーーーーーー
出典:自動車用潤滑油および添加剤による摩擦制御技術に関する研究 遠山護
※原典ではATFにおけるシャダー防止効果を目的とするものであり、MoDTCがこの図ではどこに関与するかは触れられていません。恐らくは「摩擦調整剤」のところに二硫化モリブデンが位置するのではないかと推測します(図3−14と矛盾しない)。
2017年8月26日basesulf02
出典:自動車用潤滑油および添加剤による摩擦制御技術に関する研究 遠山護




【まとめ】
MoDTCを一般的な上限である450ppm配合している場合、過塩基性カルシウムスルホネートを添加する意義はあまりないのかもしれません。
通常の市販オイルにはそこまでMoDTCが配合されてはいないと思いますので、過塩基性カルシウムスルホネートを添加する意義はあると考えます。
また、過塩基性カルシウムスルホネートは金属に吸着する点がアドバンテージであり、清浄性や酸化防止等の機能もあります。



【その他】
その他の清浄性等に関わる作用については割愛しました。
商品としては、
・QMI SX5000
・DM-X ミレニアム添加剤
この2つが該当と思われます。



【よだん】
ブログ主は生物系なのでこれ以上の理解は限界です。
更にお知りになりたい方は原典の方を御覧ください。






Amazonでさがす。
楽天市場でさがす。
Yahoo!ショッピングでさがす。
サウンドハウスでさがす。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

uskd

Author:uskd
こんにちは。理系の技術屋です。
記事のお題がバラバラですので、右下のカテゴリを使って下さいませ。
左上の記事一覧をクリックすると時系列で一覧表示になります。
楽器と電子部品はどちらにするか迷ったものもいくつか御座います。

<お知らせ>
転職に伴う多忙により更新が滞っております。

.

最新記事