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EMGピックアップ 昇圧の限界電圧

EMGのアクティブピックアップを昇圧すると音質が変わる事はよく知られております。
電池スナップが2個余分にあれば、それをアダプター的につないで18Vをお試しで出来るので是非おすすめです。
試さないと損、というくらい分厚い音に変わります。
9V→18V 激しく変化
18V→27V やや変化
という感じで、キャビティのサイズの問題で18Vでとどめている人も多いようです。

EMGは公式に27Vまで昇圧してよろしい。としていますが、どこまで昇圧できるのでしょうか。
とりあえず回路を見てみましょう。
下記は海外のマニア様が解明したEMG81の回路図と解剖画像です。
※実機の解剖は恐らくコイルの切断に繋がるので止めましょう。



2016年6月10日emg02



2016年6月10日emg01

至ってシンプルな回路ですね。
自由に開け閉め出来るのであればコンデンサのモディファイをしたいところです。
オペアンプは2つ音を入れてその差分で音を増幅する仕組みなので、負帰還回路というものが出口から「ー」と書かれた入り口に戻されます。
上の図では150kΩの抵抗が刺さっているR2が途中にある経路がソレです。
この抵抗値を大きくすると→差分が大きくなる→増幅率上がる
  同   小さくすると→差分が小さくなる→増幅率下がる
という遊びもできます。
尤も、ここで面白いモディファイはオペアンプそのものの交換、コンデンサを変えてみる、などです。


ここで少々議論になっているのが使われているオペアンプです。
オペアンプの実物は、


2016年6月10日emg03unknownopamp

これですよ、、、
開けてみる者が現れるのを見越してなのか、正式な型式が無くEMG001となっている謎オペアンプです。
前出のマニア様曰く、データシートに掲載されている回路図と酷似している事、待機電力が少ない事をLM4250とした根拠としておられます。
日本国内のブログでは、これはカスタムチップでありそれゆえにシンプルな回路が実現されている、と推測されている方もおられます。が、それは間違っておられます。
回路を見れば、普通のオペアンプである事が明白だからです。
大口顧客故のカスタム外装デザインのチップ、が正解です。



2016年6月10日emg04opampschem

これがそのLM4250のデータシートに掲載されていた1つの例としての回路図です。
確かに似てるといえば似てるのですが、特性が似てるオペアンプであれば同じ様に組めば大体は動くものですので、少々早計ではないかなと感じます。
というよりも、わたし知っているのです。741が使われていることを。
開発当時、音質優先で071を周囲が勧める中、社長が741を選んだのは最も安かったからです。
初期は741が使われていて、途中で変えてしまったら音も当然変わります。しかしある時代から音が違うという話はありません。
ですので、現在も741を使っているものと考えます。
ただ、私個人としてはTL071の音よりも741の音が好きなので結果的には良い方向に転がってます。


【EMG ロバート・ターナー氏のコメントから、その他の質問部分を考察】
http://rittor-music.jp/guitar/column/interview/351 リットーミュージックさんのGuitar magazine誌におけるインタビューです。
ロ氏:各モデルすべて異なるプリアンプを搭載しています。コイルには異なる素材のマグネットを搭載していて、そのインダクタンス、コイルのスペーシングやその間隔も異なります。ですから
プリアンプは低音域におけるキャラクターが異なっていて、共鳴する周波帯もさまざまです。
解釈:コイルの構造やマグネットにより音に差が出ますので、それを程よく調節する為に抵抗値やコンデンサの容量を動かしている→各モデル全て異なるプリアンプという表現、と推測します。


【ここでちょっとオペアンプから離れます。】
EMGは27Vまでの昇圧は公式に「可」としています。
その上となると9Vの4倍として36Vなわけですが、これは公式には認めないわけですね。ダメとも言っていないようですが。
27V〜36Vの間に何かがありそうです。


【コンデンサ】
一般的にコンデンサなどの耐圧は16V、25V、50Vのものがよく使われます。
ですので、27Vが大丈夫なら36Vも問題が出る可能性は非常に低いです。


【ダイオード】
MMBD701を調べてみると、逆流の最高動作電圧が35Vでした。
35.00Vでいきなりではないと思いますが、35V台が逆流を堰き止める限界です。
まずこれがひっかかりますね。
36Vでも正しく接続すればダイオード的な問題はないのですが、万が一の逆接続時の保険が効かない状態なので、メーカーとしては是とできないでしょう。


【ダイオードの疑問】
ここで新たに出てきた疑問が、なぜ35Vまで逆接続を防護できるダイオードを選んだのか。ということです。
9Vでの運用しか考えていなかったのであれば、電池電圧の不揃いを考えても12V辺りまでの防護でも良かったはずです。
初期のPUは昇圧するな、というEMGの声明もありませんので、初期のPUも同等のスペックのダイオードを搭載していると推測します。
741のデータシートをジーっと見て思いついたのは、741の中でも電源電圧の定格が低い741Cが使われているのではないかと。
741Cの供給電圧は最大でプラスマイナス18V=36Vです。
すると、ダイオードが概ね同程度の逆電流を阻止する事と整合性が取れます。


【9V×4本いっちゃって良いのか】
上の推測が正しければ、オペアンプは電源の定格が36Vとなり、9V×4本=36Vは危険です。
うっかりの逆接続時にはダイオードが限界で阻止できない可能性があります。
オペアンプは電源電圧定格最大となり、まったく余裕が無くなります。
※その2、の記事にて意味のある実用限界を考察しております。


【まとめ】
昇圧はオペアンプがボトルネックになっており、オペアンプとしての絶対的限界値は恐らく36Vです。
18V→27Vの昇圧時には音が良くなるものの、劇的な変化とは言えない事から、それをさらに引き上げてもあまりメリットは無いように思います。


【余談】
ブログ主はEMGのJHセット(James Hetfield set)が好きです。特にメタリカが好きというわけでもないですが、適度にザクザクと暴れる感じが好ましいですよ。クリーントーンも綺麗です。
サンプル動画色々はこちら。全てyoutube。
EMG 81 85 & 60 Comparison(9V&18V)
EMG 81 Pickups - 9V & 18V Comparison
EMG pickups 81 vs JH Burnhead TEST
EMG 81B/85N vs EMG JH Set
EMG 81 vs EMG 85 vs EMG 60 - Bridge Position
EMG 81 vs EMG 85 vs EMG 60 - Neck Position
EMG 81 vs EMG HZ
EMG 81 vs BLACKOUTS - Active Bridge Pickup Metal Tone Comparison
EMG 81 vs SEYMOUR DUNCAN NAZGUL - Active Passive Bridge Pickup Metal Tone Comparison
SEYMOUR DUNCAN SH11 TB11 vs BLACKOUTS - Active Passive Bridge Pickup Metal Tone Comparison
SEYMOUR DUNCAN BLACKOUTS vs NAZGUL - Active Passive Bridge Pickup Metal Tone Comparison
EMG 81 vs DiMarzio EVOLUTION //// Active vs Passive Pickups Comparison




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