記事一覧

裸銅線の酸化による音質への影響

2016年6月4日cuacid01

いきなり出しましたこの画像は、
「10 Vintage Western Electric Capacitor 160n 63V / NOS」というお題で24.99USDにてebayで販売されていたコンデンサです。
え?と思われた方は通ですね。これはPhilips社のスチコンであってウェスタンのウの字も関係しません。
恐らくは「KS」という文字列に反応してWE製としてしまったのかと思います。
「KS〜〜〜L」というナンバーは米軍が指定した製造番号の事であり、初期の頃は実際にWEが絡む事が多かったのかもしれません。
しかしながら、有名無名の多数のメーカーが全く同一の「KS~~~L」の製造番号のコンデンサ他をWE社ではなく軍に納入しています。
そもそも「KS~~~L」があるというだけではWEに関係があるとは言えないはずなのですが、、、、、とこれは違う話なのでまた後日。


話を戻しまして、銅線と酸化です。
画像のコンデンサを見ると、メッキの酸化は相当進んでいて、部分的に銅の地が出た後にそれが酸化したような部分も見られます。
仮に本体部分は問題がなく、銅製のリード部分だけがこのような状態だった場合、希少品なら避ける必要はない、というお話です。
それは結論を言ってしまうと、「磨いてしまえば良いから」です。

まず、抵抗値を見ていきたいと思います。
※乗数は^で示します。10のマイナス8乗→10^ -8
※単位は全てΩmです。
※20℃と仮定
---------------------------------
金属による抵抗値の違い
銅  1.68 × 10^ -8
スズ  1.09 × 10^ -7
---------------------------------
---------------------------------
酸化した金属による抵抗値の違い
酸化した銅  CuO 1〜10
酸化したスズ SnO2 4 × 10^ -4
---------------------------------
---------------------------------
補足データ
海水 2.0 × 10^ -1
---------------------------------

銅が酸化すると、一時的にCu2Oになったあとその表面は酸化銅=CuOに変化します。
その抵抗値は、酸化していない銅の10^ 8=100,000,000=1億倍に達します。海水よりも1桁高い抵抗値です。
これはもう通常使用する電圧等では「電気を通す」とは言えない状態です。
通常の家屋内での酸化では、内部まで腐食せず、酸化銅が表面に安定した皮膜を形成します。
酸化した銅線、は極薄い酸化銅皮膜に包まれた状態で内部は酸化していない銅ですので、
表面を伝わる高周波は1億倍も抵抗値が高い物理的な表皮ではなく、その酸化銅皮膜のすぐ下=酸化していない銅の表面(電気的な表皮)を伝導します。
ですので、鉄線ではなく銅線なのであれば、表面の酸化したスズメッキは剥いてしまえば良いわけです。
剥いた後に銅線の表面は酸化しますが、それは電気信号の伝導に全く問題が無い事なのです。

また、スピーカー配線や内部配線として、メッキしていない裸銅線が好きな方がしばしばおられるように、
酸化していないスズの場合でも、銅よりも抵抗値が1桁高いです。この程度の違いでは、高周波は当然スズメッキの層を中心に伝導します。
すると、高周波の信号は少々「汚れ」ます。裸銅線を好まれる方はこの「汚れ」を感じ取っているのかもしれません。
スズメッキを施すのは、単に美観上の問題、ハンダが乗りやすいというだけであり、音質を重視する場合は邪魔以外の何物でもありません
ハンダの乗りについては、酸化していない銅は悪くありませんので、メッキを剥いた後しばらく放置して酸化した銅リードの場合は、表面を軽く研磨して酸化層を除去すれば大丈夫です。

ここまで書いてから検索して気が付きました。
モガミ電線さんが全く同じような事を書かれています。プロの方の記事の方が説得力がありますね、、、
http://www.mogami.com/notes/copper-discolor.html






Amazonでさがす。
楽天市場でさがす。
Yahoo!ショッピングでさがす。
サウンドハウスでさがす。
ハピタスで各店舗の買い物・ヤフオク入札出品ついでのポイントをもらう。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

uskd

Author:uskd
こんにちは。理系の技術屋です。
記事のお題がバラバラですので、右下のカテゴリを使って下さいませ。
左上の記事一覧をクリックすると時系列で一覧表示になります。
楽器と電子部品はどちらにするか迷ったものもいくつか御座います。



[PR]




最新記事